第2回 商品先物取引とは何か??商品先物取引の役割と特色
(監修:北辰物産)
■商品先物取引の役割①公正な価格の形成
商品先物市場では、生産者や流通業者、消費者など多くの方が参加し、価格が決定されています。 価格が高ければ「売りたい」と考える人が現れ、多くの売り注文が市場に出されます。 それに対して「買いたい」と考える人が現れなければ、新たな買い手が現れるまで価格は下がっていきます。 逆に買い手が多く、売り手が少ないと、新たに売り手が出てくるまで価格は上がっていきます。 このように売り手(供給)と買い手(需要)のバランスで公正な価格が形成されます。
■商品先物取引の役割②価格変動のリスクを回避
世界の政治・経済情勢や天候によって価格変動の影響を受けやすい商品を取扱う生産者・加工業者・流通業者は、それぞれが商品の販売価格や仕入れ価格の変動リスクを商品先物市場であらかじめヘッジング(保険つなぎ)をすることにより、価格変動による損失をカバーすることができます。 このように価格変動リスクの回避目的で参加する者を「ヘッジャー」といいます。
■商品先物取引の役割③資産運用の場の提供
証券市場と同様に、あらゆる人々に資産運用の場として利用されています。財産を自己責任で管理するという意識が高まる中、商品先物は価格が上がっても下がっても利益を追求できるという特長から、分散投資先として利用されています。このように投機目的で参加している人を「スペキュレーター」といいます。
■商品先物取引の特色①買い!売り!どちらも利益追求のチャンス
商品先物取引は、将来の価格が値上がりすると予想した場合は「買い」から、価格が下がると予想した場合は「売り」から始めることができ、値上がりと値下がりのどちらの局面でも利益を狙うことが可能です。
■商品先物取引の特色②資金効率が高い
商品先物取引は、総取引代金の約20~50%程度の証拠金で取引を始めることができ、証拠金の約20倍~50倍の取引が可能であることから、これをレバレッジ(てこ)効果と呼びます。