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原油、反発〔NY石油〕(16日午前)

2012年4月16日

 【ニューヨーク時事】週明け16日午前のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、ドルの対ユーロ相場下落や米景気の先行き安心感を背景に反発した。米国産標準油種WTIの中心限月5月物は午前9時40分現在、前週末終値比0.32ドル高の1バレル=103.15ドル。
 時間外取引中は軟調だった。国連安保理常任理事国とドイツによる、イランとの核開発協議で、イランが議論に応じる姿勢を見せたことから、市場では産油地域の地政学的な緊張緩和の兆しと受け止められ、供給ひっ迫懸念が後退した。
 また、スペイン国債の利回り上昇などを受け、欧州債務危機の根深さが再び意識される中、当初ユーロ売りが強まったことも圧迫材料となった。ドル建ての原油相場は割高感に下押しされ、寄り付き前の電子取引で一時101ドル台まで値を落とした。
 しかし、その後はユーロが買い戻されたほか、米市場の動きを眺めて原油相場も反発。米商務省が発表した3月の小売売上高は前月比0.8%増加し、0.4%増との市場予想(ロイター通信調べ)を上回る力強い内容となった。これを受けて米株相場も寄り付きから大幅に値を伸ばし、主要原油消費国である米国の先行き安心感が原油買いにつながった。(了)
[時事通信社]
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