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原油急落、98ドル台半ば=3カ月ぶり安値で終了〔NY石油〕(4日)

2012年5月5日

  【ニューヨーク時事】週末4日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、依然として厳しい米国の雇用環境を映す統計を受けて売りが殺到した。米国産標準油種WTIの中心限月6月物は、前日比4.05ドル安の1バレル=98.49ドルと、2月7日以来約3カ月ぶりの安値に急落。7月物は4.04ドル安の98.88ドルで引けた。
 米労働省が早朝発表した4月の雇用統計によると、景気動向を反映する非農業部門の就業者数は前月比11万5000人増と、17万人前後の増加を見込む市場予想を下回った。昨年12月から3カ月連続で20万人台の雇用創出ペースが続いたが、ここへ来て回復の勢いは大きく減速。市場からは「明らかに弱い内容」(米エコノミスト)と、失望の声が相次いだ。
 世界最大の石油消費国、米国の景気先行き不安を強める統計の発表を受け、売りが殺到。101ドル近辺で推移していた相場は急落し、午後の早い時間に一時97.51ドルの安値を付けた。
 中心限月は今週、6.1%下落。スペインのリセッション(景気後退)入りが確認されたほか、サウジアラビアの増産、国内原油在庫の積み上がりなど需給の緩和を示す材料が目立ち、投資家心理を冷やした。
 ▽ガソリン=中心限月の6月物は7.42セント安の1ガロン=297.58セントで取引を終了。
 ▽ヒーティングオイル=6月物は7.81セント安の1ガロン=300.88セントで引けた。(了)
[時事通信社]
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