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原油、続落=5カ月ぶり93ドル台〔NY石油〕(15日)

2012年5月16日

 【ニューヨーク時事】15日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、ギリシャの再選挙実施を受けたユーロ圏の先行き不安から続落した。米国産標準油種WTIの中心限月6月物は前日終値比0.80ドル安の1バレル=93.98ドルと、5カ月ぶりに93ドル台で終了。7月物は0.78ドル安の94.35ドルで引けた。
 総選挙後に政局混乱が続いていたギリシャはこの日、連立工作の断念と再選挙の実施を発表。同国のユーロ圏離脱への懸念が急速に広がり、ユーロ圏経済の先行き不安が急速に強まったことが原油相場の圧迫材料となった。
 また、ユーロ売りが急加速したことも相場を下押し。ユーロは、海外市場ではドイツの第1四半期の国内総生産(GDP)速報値の伸びを受けて買い戻されていたが、ギリシャの再選挙決定を受け一転して急落し、ドル建ての原油相場に割高感が生じた。
 ただ、朝方には一時プラス圏に浮上する場面もあった。寄り付き前に発表された5月のニューヨーク州製造業指数が17.09と市場予想を大幅に上回ったため、主要原油消費国の良好な指標を好感した買いに、電子取引で95.48ドルまで値を伸ばしていた。
 需給関連では、この日夕の米石油協会(API)と16日午前発表の米エネルギー情報局(EIA)の週報待ち。市場予想(ロイター通信調べ)では、前週までの原油在庫は前週比170万バレル増とみられており、ディスティレート(留出油)、ガソリンはそれぞれ60万バレル、50万バレルの減少とみられている。
 ▽ガソリン=4営業日続落。中心限月の6月物は1.49セント安の1ガロン=294.41セントで終了した。
 ▽ヒーティングオイル=4営業日ぶりに反発。6月物は0.35セント高の1ガロン=293.30セントで引けた。(了)
[時事通信社]
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