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　【ニューヨーク時事】週末１５日のニューヨーク商業取引所（ＮＹＭＥＸ）の原油先物相場は低調な米経済指標や米欧の追加緩和期待を材料にもみ合った後、続伸した。米国産標準油種ＷＴＩの中心限月７月物は前日終値比０．１２ドル高の１バレル＝８４．０３ドルで取引を終了。８月物の終値は０．１１ドル高の８４．３３ドルだった。
　寄り付き前は買い優勢で推移したが、外国為替市場でドル高・ユーロ安が進行していたことや米経済指標が軒並み軟調だったことを受けて、原油相場は朝方にいったんマイナス圏に沈んだ。この日発表された６月のニューヨーク州製造業景況指数は２．２９と、前月の１７．０９から大幅に悪化し、昨年１１月以来７カ月ぶりの低水準となった。このほか５月の鉱工業生産が前月比０．１％減少、米ミシガン大学の６月の消費者景況感指数も前月の確報値を下回るなど、低調な結果が続いたため、これらが嫌気された。
　一方、各国の主要中央銀行がギリシャ議会の再選挙後に市場の安定化を目指す対応策の準備をしているとの表明が相次いだことから先行き楽観論が高まり株式相場が上昇し、これにつれて原油も買われた。また、終盤にかけてドルが下落したほか、米欧が追加金融緩和に動くのではないかとの観測が高まったことも、相場を支えた。
　ギリシャ再選挙を控え様子見気分も漂う中、売り材料と買い材料が交錯し、結局小幅プラス圏で引けた。
　▽ガソリン＝３日続伸した。中心限月７月物は２．５３セント高の１ガロン＝２７０．１７セントで終了した。
　▽ヒーティングオイル＝続伸した。中心限月７月物は１．８７セント高の１ガロン＝２６４．６５セントで引けた。（了）
［時事通信社］