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原油、急反発=3週間ぶり高値で終了〔NY石油〕(29日)

2012年6月30日

 【ニューヨーク時事】週末29日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、欧州連合(EU)首脳会議での危機対策合意やドル安から急反発した。米国産標準油種WTIの中心限月8月物は前日終値比7.27ドル高の1バレル=84.96ドルと、6日以来約3週間ぶりの高値で取引を終了。上げ幅はリビア情勢の悪化で急騰した2011年2月22日以来1年4カ月ぶりの大きさとなった。9月物は7.27ドル高の85.37ドルで終了した。
 2日にかけて開催された欧州連合(EU)首脳会議では、欧州安定機構(ESM)による域内銀行への直接支援や国債購入による利回り低下策などで合意した。会議への期待が薄かった中で予想以上に進展があったことから、欧州の先行き不安が後退。これによりエネルギー需要の拡大期待が高まったことや、外為市場でユーロが買い戻されドルが売られ、ドル建て商品の原油に割安感が生じたことが相場を押し上げた。
 米株式が寄り付きから堅調だったことも原油相場を押し上げた。6月のシカゴ地域の景況指数(PMI)が市場予想を上回る良好な内容となったことも、投資意欲を後押しした。
 このほか、ノルウェーの石油労働者のストや、イランの原油禁輸発動を控えて、同国がホルムズ海峡の艦船にミサイルを装着したとのニュースも原油相場を下支えしているもよう。
 ▽ガソリン=急反発した。中心限月7月物は11.30セント高の1ガロン=272.72セントで取引を終了した。
 ▽ヒーティングオイル=急反発。同7月物は14.41セント高の1ガロン=269.60セントで引けた。(了)
[時事通信社]
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