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原油、大幅続落=米雇用統計で下げ幅拡大〔NY石油〕(6日)

2012年7月7日

 【ニューヨーク時事】週末6日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は需要緩和懸念に加え、米雇用統計の低迷を嫌気して大幅続落した。米国産標準油種WTIの中心限月8月物は前日終値比2.77ドル(3.18%)安の1バレル=84.45ドルで取引を終了。9月物の終値は2.74ドル(3.13)安の84.83ドルだった。
 国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事は日本で行った会見で、欧州危機がその他地域へ波及していることを指摘した上で、世界経済見通し(WEO)について「下方修正に傾く」との見方を示した。これを受けてエネルギー需要の後退懸念が高まり原油相場を圧迫。相場は早い時間帯から下落基調で推移した。また、相場の押し上げ要因となっていたノルウェー沖合の石油生産施設でのストが、政府の介入により間もなく終了するとの観測が浮上したことも、相場を下押しした。
 米労働省が寄り付き直前に発表した6月の雇用統計は、景気動向を反映する非農業部門の就業者数が前月比8万人増と、前日の雇用関連指標の改善を踏まえた情勢改善の期待に反し小幅な伸びにとどまった。事前予想の9万人増にも届かなかったことが投資家心理を冷やし、原油相場は発表をきっかけに一段と下げ幅を拡大。電子取引で一時84.04ドルの安値まで下落した。外国為替市場でドル高・ユーロ安が進行したため、ドル建て商品の原油に割高感が生じたことも上値を重くし、引けまで低水準で推移した。
 ▽ガソリン=反落した。中心限月8月物は4.88セント安の1ガロン=271.60セントで終了した。
 ▽ヒーティングオイル=反落。同8月物は5.85セント安の1ガロン=270.99セントで引けた。(了)
[時事通信社]
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