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原油反発、86ドル台後半〔NY石油〕(16日)

2012年11月17日

 【ニューヨーク時事】週末16日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、イスラエル軍のパレスチナ自治区への攻撃が激化するにつれ供給ひっ迫懸念が強まり、続伸した。この日納会を迎えた米国産標準油種WTIの12月物は前日終値比1.22ドル高の1バレル=86.67ドルで終了。1月物は1.05ドル高の86.92ドルで引けた。
 イスラエル軍は14日、イスラム原理主義組織ハマスが実行支配するパレスチナ自治区ガザへの大規模な空爆を開始。3日目のこの日も150カ所のロケット弾関連施設を攻撃した。パレスチナ人の死者は23人に上っており、両国とも主要産油国ではないものの周辺の産油国へ波及が不安視されている。このため、原油相場は供給不安から急伸し、電子取引で一時87.01ドルと、1週間半ぶりの高値まで上伸した。
 ただ、86ドル台に乗せた後は、マクロ経済面などの弱材料もあり、引けまで荒い値動きとなった。この日米連邦準備制度理事会(FRB)が発表した10月の米鉱工業生産指数は前月比0.4%減、設備稼働率も0.4%ポイント低下。10月に米東海岸を襲ったハリケーン「サンディ」による影響から振るわず、米景気の先行き不安をあおる内容となった。
 また、外為市場ではドルが対ユーロで上伸。ドル建てで取引される原油相場は割高感にも圧迫された。
 ▽ガソリン=3日続伸。中心限月の12月物は1.39セント高の1ガロン=271.01セントで引けた。
 ▽ヒーティングオイル=反発。12月物は1.33セント高の1ガロン=298.68セントで終了した。(了)
[時事通信社]
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