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〔インサイト〕金現物、下落=株高、米経済成長期待で(8日)

2014年1月8日

   【シンガポール・ロイターES=時事】欧州時間8日朝方の金現物相場は、続落している。米経済成長への楽観から株価が上昇したことで、安全資産としての金の魅力が薄れている。
 7日発表された11月の米貿易統計で、貿易赤字幅が4年ぶりの低水準だったことが金相場を損ねた。
 このところ、経済のファンダメンタルズ(基礎的条件)が強固になりつつあることを示す指標が相次いでおり、米貿易統計はこれに続いている。これを受けてエコノミストらは2013年10~12月期の経済成長が従来予想を大幅に上回ると考えている。
 海通国際リサーチのエコノミスト、アレクシス・ガラッティ氏は「世界経済は今後数カ月間、安定化し続けるだろう。よって金相場はあまり加速しないとみられる」と語った。
 0737GMT時点で、金現物相場は2.89ドル(0.23%)安の1オンス=1228.6ドル。
 この日のアジア株は米貿易統計を材料に上伸。ドルは1カ月ぶり高値近辺で推移している。
 市場はこの日公表される12月の米連邦準備制度理事会(FRB)政策会合の議事要旨を待っている。同会合では月額850億ドルの債券買いの縮小が決定された。市場はこの量的緩和策の縮小ペースを判断する手掛かりとして、議事要旨に注目している。
 実需面では、上海黄金交易所の出来高と相場データから判断して、中国勢の買いのペースがこの日若干鈍ったとみられる。相場プレミアムはこの日17ドルと、今週見られた20ドル超の水準から縮小。出来高は6日に8カ月ぶりの高水準となった後は減少している。(了)
(了)

[時事通信社]
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