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〔インサイト〕金現物、小幅下落=米緩和縮小観測、世界経済見通し改善で(22日)

2014年1月22日

   【シンガポール・ロイターES=時事】欧州時間22日朝方の金現物相場は小幅下落し、1週間ぶり安値近辺で推移している。米量的緩和の追加縮小観測や世界経済の見通し改善を背景に、オーバーナイトでは大幅に下落していた。
 米国を筆頭とする世界経済の回復基調が株価を押し上げ、安全資産としての金の魅力が低下する中、投資家は金への投資を敬遠しつつある。
 金相場は上向きな調子で2014年の取引をスタートさせたが、その後は量的緩和縮小懸念が相場への圧力を強めている。
 米連邦準備制度理事会(FRB)は政策決定会合である連邦公開市場委員会(FOMC)を28、29の両日に開く。市場はFRBが量的緩和の2度目の縮小を決めると予想している。量的緩和はインフレヘッジ手段としての金の魅力を高めていた。
 INTL・FCストーンのアナリスト、エドワード・メイア氏は「FRBの政策声明発表に向けて来週はボラティリティーが著しく高まると考える」と述べた。
 金現物相場は0718GMT時点で1.31ドル(0.11%)安の1オンス=1239.80ドル。前日は1%近く下落。1日の下げ幅としては今年に入って最大だった。
 国際通貨基金(IMF)が21日、最新の世界経済見通し(WEO)を発表し、世界全体の成長率予想を約2年ぶりに上方修正したことが金相場にとってさらなる逆風となっている。
 トレーダーらは、中国での現物買いの勢いが鈍っており、相場は一段と下げる可能性があると述べた。中国の金相場プレミアムはこの日、オンスあたり12ドルと、前営業日の13ドルから縮小した。(了)

[時事通信社]
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