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〔インサイト〕金現物、一時2週間ぶり安値=中国需要懸念、あと戻す(23日)

2014年1月23日

   【シンガポール・ロイターES=時事】欧州時間23日朝方の金現物相場は、株価が軟調であるにもかかわらず、一時約2週間ぶりの安値に下落した。投資家は米連邦準備制度理事会(FRB)の量的緩和の見通しに関する手掛かりを得ようと、米経済指標の発表を待っている。一部のトレーダーは、中国の金需要が景気減速で減退すると懸念した。
 この日発表された1月のHSBC中国製造業購買担当者景況指数(PMI)速報値は、景気の拡大・縮小の判断の境目となる50を6カ月ぶりに下回った。2013年末に見られた緩やかな景気減速が14年に入っても続いていることが示された。
 香港のトレーダーは「これらの数字によって一部の人々は、中国が昨年ほどは金を多く買わないかもしれないと懸念している」と述べた。
 金現物は一時、10日以来の安値となる1オンス=1231.36ドルに下落。その後は下落分を取り戻し、0722GMT時点では0.95ドル(0.08%)高の1237.01ドル。現物が取引される上海黄金交易所では、純度99.99%の金塊の相場プレミアムが約12ドルと横ばいだった。
 世界最大の金上場投資信託(ETF)、SPDRゴールド・トラストの金保有高は22日時点で1.20トン減の795.85トン。SPDRの金保有高は投資家心理の指標とされる。
 トレーダーらは23日発表予定の米週間新規失業保険申請件数や製造業指標にも注目している。別の金トレーダーは「FRBの次回の政策会合は来週で、人々が量的緩和の追加縮小を予想する中、金のロングポジションを築くのは難しい」と語った。
 白金相場は、南アフリカで23日から計画されているストライキを控え、20日に付けた2カ月半ぶりの高値から軟化した。(了)

[時事通信社]
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