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〔インサイト〕金現物、小幅安も4カ月ぶり高値近辺(25日)

2014年2月25日

   【シンガポール・ロイターES=時事】欧州時間25日朝方の金現物相場は軟化しているが、4カ月ぶり高値近辺の水準を維持している。中国の経済成長への懸念に加え、ウクライナのトゥルチノフ大統領代行(最高会議議長)が、同国がデフォルト(債務不履行)に近い状況にあると警告したことへの不安感が、金相場を下支えている。
 金塊を裏付けとする上場投資信託(ETF)の保有高の増加も、金への関心の高まりを反映している可能性がある。ただ金相場が一段と上昇するには、主要な上値抵抗線水準を突破する必要がある。
 金現物相場は0649GMT時点で2.15ドル(0.16%)安の1オンス=1334.45ドル。24日は10月下旬以来の高値となる1338.60ドルまで値を上げた。金は今年に入って10%超上昇している。
 ANZ(シンガポール)のアナリスト、ビクター・ティアンピリヤ氏は「金相場は現在、1340ドル近辺、その次は1350ドル付近の主要なテクニカルな壁に直面していると思う。中国市場のプレミアムが非常に低水準であるため、これを突破することは難しいだろう」と述べた。その上で、「もしウクライナの騒乱が続くならば、金を支援できる材料の一つだと思う。相場は安全資産需要で上昇を続けるかもしれない」と語った。
 上海黄金交易所の純度99.99%の金塊の、金現物相場に対するプレミアムは25日時点でオンス当たり50セント~1ドルと、先週の11ドル近辺の高水準からは縮小。
 世界最大の金ETF、SPDRゴールド・トラストは、24日の保有高が21日の798.31トンから0.41%増加して801.61トンになったと発表した。
 インドとインドネシアから少量の金の延べ棒の買いが入り、シンガポール市場でのロンドン・スポット相場に対するプレミアムは1.20~1.50ドルと横ばい。(了)

[時事通信社]
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