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〔インサイト〕金現物、小動き=米雇用統計控え慎重(7日)

2014年3月7日

   【シンガポール・ロイターES=時事】欧州時間7日朝の金現物相場は、オーバーナイトで約4カ月高値に上伸した後で、小動きに推移した。ドル安やウクライナ情勢の緊張が安全資産としての魅力を高めており、週間で5週連続の上げ幅を記録する構えを示した。
 過去5週間の上げ幅は9%近くに達した。投資家はこの日に発表される米雇用統計を控え、持ち高を大きく傾けることに慎重になっている。
 ただ、相場を支える最大の要因はウクライナ情勢だ。
 ウクライナ南部、クリミア自治共和国議会は6日、ロシアへの編入を求める決議を採択。オバマ米大統領は対ロ制裁の発動を指示した。  スタンダード銀行東京支店の池水雄一支店長は「ウクライナ情勢が悪化するなら、金相場も上げるだろう。ただ、危機が解決されれば、1オンス=1320ドルに反落する可能性がある」との見方を示した。
 0715GMT時点で、金現物相場は1.74ドル(0.13%)安の1349.00ドル。6日は1%上昇。今週に入ってからは2%近く上げている。
 欧州中央銀行(ECB)が政策金利の据え置きを発表し、対ユーロでドル安が進んだことも支援材料。
 フィリップ・フューチャーズのジョイス・リゥ氏は「上値は1380~1400ドルのレンジに抑えられるだろう。これは上値の節目1361.60ドルを突破すればの話だ」と語った。
 金の実需は1300ドルを突破して以降、圧迫されている。
 最大消費国の中国では現物に対するプレミアムは、年初は20ドルを超えていたが、7日には1ドルを下回った。(了)

[時事通信社]
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