〔インサイト〕金現物、下落=ドル高、強めの米小売売上高受け(15日)
2014年4月15日
【シンガポール・ロイターES=時事】欧州時間15日朝方の金現物相場は下落し、一時は1%を超える値下がりとなった。前日は3週間ぶり高値を付けた。ウクライナ情勢の緊張の高まりを背景に、安全資産を求めての金買いが見られたが、ドル相場の上昇に加え、前日発表された米小売売上高が強めの内容だったことによって打ち消されている。
3月の米小売売上高は1年半ぶりの高い伸びを記録。米経済が、冬場の悪天候による停滞から脱却しつつあることを示す決定的な兆候と言える。
フィリップ・フューチャーズのアナリスト、ジョイス・リウ氏は「ウクライナ情勢による安全資産買いがなければ、相場は依然として弱気で占められている」と説明した。
金現物相場は0704GMT時点で12.76ドル(0.96%)安の1オンス=1313.34ドル。一時は1311.64ドルまで下落した。前日は3週間ぶり高値の1330.90ドルを付けた。 リウ氏は「きょうの相場は、ウクライナで軍事行動が起きなければ、下向きの傾向と予想する。最初のサポート水準は1315ドルで、次は1300ドルだ」と語った。
一部のトレーダーは、安全資産を求める買いによる金相場上昇が、ウクライナ危機の収拾に伴い消えると警告する。香港のトレーダーは「ウクライナ情勢にもかかわらず最近は資金の流出が見られる。中国の現物需要はここ1カ月あまり静かだ。よって相場の上昇は持続しない」と述べた。
中国の現物需要は依然弱く、上海市場では純度99.99%の金地金相場が、金現物相場をオンス当たり約1ドル下回る水準で取引されている。(了)
[時事通信社]
3月の米小売売上高は1年半ぶりの高い伸びを記録。米経済が、冬場の悪天候による停滞から脱却しつつあることを示す決定的な兆候と言える。
フィリップ・フューチャーズのアナリスト、ジョイス・リウ氏は「ウクライナ情勢による安全資産買いがなければ、相場は依然として弱気で占められている」と説明した。
金現物相場は0704GMT時点で12.76ドル(0.96%)安の1オンス=1313.34ドル。一時は1311.64ドルまで下落した。前日は3週間ぶり高値の1330.90ドルを付けた。 リウ氏は「きょうの相場は、ウクライナで軍事行動が起きなければ、下向きの傾向と予想する。最初のサポート水準は1315ドルで、次は1300ドルだ」と語った。
一部のトレーダーは、安全資産を求める買いによる金相場上昇が、ウクライナ危機の収拾に伴い消えると警告する。香港のトレーダーは「ウクライナ情勢にもかかわらず最近は資金の流出が見られる。中国の現物需要はここ1カ月あまり静かだ。よって相場の上昇は持続しない」と述べた。
中国の現物需要は依然弱く、上海市場では純度99.99%の金地金相場が、金現物相場をオンス当たり約1ドル下回る水準で取引されている。(了)
[時事通信社]
その他のニュース