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〔インサイト〕金現物、反落=ETF金保有減少や株高で(13日)

2014年5月13日

  【シンガポール・ロイターES=時事】欧州時間13日朝方の金現物相場は反落、ウクライナ危機を背景とした安全資産需要を、金上場投資信託(ETF)の金保有減少や株高が打ち消す格好となっている。
 米株価の力強い値動きに後押しされ、13日のアジア株価とドル相場は上昇した。
 金現物相場は0643GMT時点で0.2%安の1オンス=1292.30ドル。前日は0.5%上昇していた。金は前営業日は広いレンジで推移し、1303.80ドルまで上伸した後で上げ幅を幾分縮小していた。
 金は年初来で7%上昇。ウクライナをめぐりロシアと欧米諸国との緊張が高まったことが主因。
 ウクライナ東部の親ロシア派勢力の幹部は12日、独立の是非を問う住民投票の結果が前日に出たことを受けて、ロシアへの編入意思を表明した。これまでのところロシア側からの反応はない。
 HSBCのアナリストらはメモで「地政学要因による金相場の押し上げは比較的短命に終わる傾向が過去のデータでは見られる」と警戒感を示し、「緊張がさらに高まることがなければ、金が1300ドル超えの水準を維持するのは困難かもしれない」と述べた。
 世界最大の金上場投資信託(ETF)であるSPDRゴールド・トラストの金保有量が12日に2.39トン減少し780.46トンと、2日以来の減少を記録するなど、投資家の警戒感は既に表れている。
 他の貴金属では、白金が2日続伸。南アフリカの白金鉱山のストに絡み、労働紛争がらみで先週末にかけて4人が死亡した事件の、供給への影響が懸念された。(了)

[時事通信社]
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