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〔インサイト〕金現物、欧州中銀の金融緩和受け堅調=米雇用統計に注目(6日)

2014年6月6日

  【シンガポール・ロイターES=時事】欧州時間6日朝方の金現物相場は堅調。今週は週間ベースで3週間ぶりに上昇となる見込みとなっている。欧州中央銀行(ECB)が低迷するユーロ圏経済に資金を供給する一連の政策を発表したことが背景。
 ただ投資家は、この日発表予定の米雇用統計を前に、大きなポジションを築くのを手控えた。
 金現物相場は0643GMT時点で2.11ドル(0.17%)高の1オンス=1255.4ドル。前日は5月半ば以降では最大の上昇率となる1%近い上伸だった。
 金は3日に4カ月ぶり安値を付けたものの、今週を通じては0.4%上昇となる見込み。
 OCBCバンク(華僑銀行)のアナリスト、バルナバス・ガン氏は「相場上昇はECBが発表した流動性増加策への反応だ」と指摘。金は最終的にはドルの値動きや、米連邦準備制度理事会(FRB)の政策を決定付ける米経済指標に反応するだろうと付け加えた。
 6日発表予定の5月の米雇用統計は、就業者数の伸びの鈍化と失業率の小幅上昇を示すと予想されているが、米経済が冬の低迷から力強く回復しているとの見方を変えるほどではないとみられている。
 ガン氏は「もし雇用統計が予想外に強い内容となれば、金は1250ドルを割り込むだろう」と述べた。(了)

[時事通信社]
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