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〔インサイト〕金現物、下落=弱い米GDPは材料視されず(26日)

2014年6月26日

  【シンガポール・ロイターES=時事】欧州時間26日朝方の金現物相場は、株高で安全資産としての魅力が低下したことから下落。投資家らは米国内総生産(GDP)確定値が改定値から下方改定されたことをあまり材料視せず、他の最近の経済データを注視した。
 2014年1~3月期の米GDP確定値は速報値よりも大幅なマイナス成長に下方改定されたが、その後の米経済の堅調な回復は既に明らかになっている。
 金現物は0640GMT時点で、0.2%安の1オンス=1316.60ドル。ただ、イラク情勢の緊張に支援され2カ月ぶりの高値近辺の水準を依然として維持している。
 INTL・FCストーンのアナリスト、エドワード・メイア氏は、米連邦準備制度理事会(FRB)の景気刺激策に言及し、「論理にかなった反応であれば金相場は一段と強含むはずだった。理論上は、弱い成長は一段の緩和観測につながる」と指摘。
 「しかし実際、そのような値動きにならなかったのは、投資家らが1~3月期の米GDPは過去のものだと判断しているからだろう。市場の今の焦点は4~6月期と年内の残りだ」と述べた。
 金相場は序盤には、ドル安に支援されていた。
 他のトレーダーらは金の荒い値動きが続くとみている。香港のあるトレーダーは「地政学的なリスクで金は1300ドルを上回る水準を維持しているが、現物需要や投資家の意欲は弱い」とし、イラク情勢と経済指標を注視する必要があると述べた。(了)

[時事通信社]
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