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〔インサイト〕金現物、一時1年3カ月ぶり安値=好調な米雇用統計(6日)

2014年10月6日

   【シンガポール・ロイターES=時事】欧州時間6日朝方の金現物相場は、一時約1年3カ月ぶり安値に下落した。米雇用統計が予想よりも良い内容だったことがドルを押し上げ、安全資産としての金塊買い意欲を鈍らせたほか、銀と白金を数年ぶり安値に押し下げた。
 0641GMT時点で、金現物相場はほぼ変わらずの1オンス=1191.30ドル。一時は2013年6月以来の安値となる1183.46ドルを付けた。  白金が09年以来の安値を付けたほか、銀は10年以来の安値水準まで下落、パラジウムも8カ月ぶり安値となった。
 香港のリーチョン・ゴールドディーラーズのロナルド・リョン主任ディーラーは「ドル高は金にとって主要な問題だ。地合いは極めて弱気だが、われわれは何らかの反発を予想している」と述べ、下値支持線を1180ドルとした。その上で、「現物買いが少しあるが、プレミアムは変わっていない。きょうはこれから何が起きるかを待たなくてはならない。もし需要が増えれば、もちろんそれがプレミアムを押し上げるだろう」と語った。
 香港市場のロンドン金の現物相場に対するプレミアムは、金現物相場が大幅下落したにもかかわらず、先週と変わらずのオンス当たり1.20~1.60ドル。  主要な金の消費国、中国が7日まで国慶節で休場であることも現物相場を圧迫している。現物市場は、相場が下落すれば宝飾業者や個人投資家の需要が上向くのが一般的だ。(了)

[時事通信社]
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