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〔インサイト〕金現物、下落=1200ドル台は維持(2日)

2014年12月2日

   【シンガポール・ロイターES=時事】欧州時間2日朝方の金現物相場は下落。前日に大幅高となったが、ドル高と不安定な原油価格が金相場の下押し圧力になるとの懸念が出ている。
 前日は約80ドルのレンジで推移。スイス中央銀行の金保有引き上げが国民投票で否決されたのを受け、前日の金現物相場は一時1オンス=1142.91ドルに下落。その後原油相場の回復を眺め、1220.99ドルに値を戻した。
 香港のある貴金属トレーダーは、ドル相場は堅調に推移する見込みで、原油相場は再び下落する可能性があると指摘。こうした状況が金相場の圧迫要因との見方を示した。その上で、「金は年内は不安定な値動きになると思う」と述べた。
 金現物は0728GMT(日本時間午後4時28分)時点で、0.3%安の1206.47ドル。前日は約4%高と、1日の上昇率としては2013年9月以来の大きさを記録した。
 HSBCは調査報で、金相場の見通しは短期的に、ドルと原油相場の方向性次第になると指摘。「目先は金の上値余地があるかもしれないが、堅調相場は(売り圧力を背景に)短期にとどまるだろう。ドル買い意欲はなお強く、今後の金相場により大きな逆風となる可能性がある」と説明した。(了)

[時事通信社]
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