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〔インサイト〕金現物、反発=米経済指標に注目(4日)

2015年3月4日

   【シンガポール・ロイターES=時事】欧州時間4日朝方の金現物相場は、2日続落の後で小反発している。ただ、主要な米経済指標の発表を控えてドルが11年ぶり高値近辺を維持する中、警戒感が広がっている。
 金現物相場は0747GMT時点で1.43ドル(0.12%)高の1オンス=1204.74ドル。金は3日、1週間ぶり安値の1194.90ドルに値下がりした後で下げ幅を縮小し、1200ドルを上回って引けていた。
 ただ金は、米経済指標が強めの内容になるとの予想や、米利上げ見通し、さらには金塊ファンドからの投資家の資金引き揚げによって引き続き圧迫される可能性がある。
 香港のトレーダーは「短期的にはムードは依然弱気だ。ただ6日の雇用統計までは狭いレンジでの値動きになるかもしれない。金上場投資信託(ETF)からは大量の資金流出がみられる。もし米指標が予想より良い内容であれば、ETFからの資金引き揚げが相場をさらに圧迫する可能性がある」と語った。
 MKSグループによると、雇用統計に向けて金は1200~1220ドルのレンジで取引される公算が大きい。
 世界最大の金ETF、SPDRゴールド・トラストの保有高は3日に0.35%減少して760.80トンとなった。減少は2日連続。2日は約8トン減と、今年最大の減少幅だった。
 金市場は米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ時期を見極めるため、米経済指標を注視している。4日はISM非製造業景況指数、6日は雇用統計が予定されている。(了)

[時事通信社]
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