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〔インサイト〕金現物、ほぼ横ばい=弱い米小売売上高受け(15日)

2015年4月15日

   【シンガポール・ロイターES=時事】欧州時間15日朝方の金現物相場は、3月の米小売売上高が予想を下回ったことを受け、前日付けた2週間ぶり安値を上回る水準で取引されている。ただ、ドルが高値圏にあることが上昇を抑制しており、相場はこう着している。
 中国の2015年1~3月期の国内総生産(GDP)が前年同期比7.0%増と6年ぶりの低い伸びとなり、今年の同国の金現物需要が引き続きさえないことを示唆した。
 金現物は0631GMT(日本時間午後3時31分)時点でほぼ横ばいの1オンス=1193.42ドル。前日は一時、2週間ぶりの安値となる1183.68ドルを付けた。
 金現物相場はオーバーナイトで1.2%下落したが、3月の米小売売上高が前月比0.9%増と市場予想(1.0%増)を下回ったことに伴うドル安を受け、引けにかけて下げ幅を削った。ドル相場はそれ以降、一定程度回復した。
 フィリップ・フューチャーズのアナリスト、ハウイー・リー氏は「金市場は現在かなり抑え込まれている上、明確な方向性を欠いている。将来はより明確な手掛かりが必要になるとみられるが、2週間後の米連邦公開市場委員会(FOMC)がその役割を果たすだろう」と述べた。
 FOMCは今月28~29日に開かれる予定。弱い米経済指標の発表が続いているにもかかわらず、政策当局者からは依然として6月の利上げの可能性を示唆する発言が出ており、こうした動きが金相場を押し下げている。(了)

[時事通信社]
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