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〔インサイト〕金現物、上昇=FOMC議事要旨公表後のドル安受け(9日)

2015年7月9日

   【マニラ・ロイターES=時事】欧州時間9日朝方の金現物相場は上昇。前日付けた約4カ月ぶりの安値水準から回復した。米連邦準備制度理事会(FRB)が8日公表した、前回の連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨で、FRBの利上げ開始には米国経済の勢いが強くなりつつあることを示すさらなるサインが必要との認識が示されたことで、ドル安が進んだ。
 投資家が中国株の安定化とギリシャ問題の進展に注目する中、ドル安を受けて金はアジア時間帯午前の取引で、より狭い取引レンジから抜け出した。
 金現物は0616GMT時点で0.6%高の1オンス=1164.30ドル。前日は3月18日以来の安値水準となる1146.75ドルを付けた。
 中国の証券規制当局が株価急落に歯止めをかけるため、5%超の株式を保有する大株主が今後6カ月間に株式を売却することを禁止する措置に踏み切ったことで、中国株は安定した。
 フィリップ・フューチャーズ(シンガポール)のアナリスト、ハウイー・リー氏は「中国で起きていることは、金相場の重しになるだろう。今回の株価急落で損失を被った中国人があまりに多く、彼らに金を買うための資金は残っていないからだ」と指摘した。(了)

[時事通信社]
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