〔インサイト〕白金、下落分の一部回復=金現物は続伸(24日)
2015年9月1日
【シンガポール・ロイターES=時事】欧州時間24日朝方の白金相場は、下落分の一部を回復する展開となった。白金は、自動車産業の需要をめぐる懸念の高まりで4営業日続落、安値拾いの買いが優勢となった。白金はディーゼルエンジンの排ガスの有害物質除去に使用されている。ドイツ自動車大手フォルクスワーゲン(VW)が、ディーゼル車の排ガス規制を不正に逃れていた問題が発覚し、今後も相場にとって打撃となる可能性がある。VWは売り上げで世界トップ。 金現物は続伸。0635GMT(日本時間午後3時35分)時点で、0.4%高の1オンス=1134.56ドル。 米連邦準備制度理事会(FRB)が、最終的には金融引き締め策を行うことへの懸念に加え、中国経済がさらに減速し、世界経済が揺さぶられるとの見方から、投資家の間で不安感が広がっている。それに伴い、安全資産としての金買いがやや増加している。 世界最大の金上場投資信託のSPDRゴールド・トラストは金保有高について、金相場に若干支援され、2日続けて増加したと発表。23日には0.60トン増加し、総保有高は676.40トンに達したという。 投資家らは、FRBの利上げ開始時期を探る手掛かりとして、この日行われるイエレンFRB議長の講演に着目している。(了)
[時事通信社]
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