〔インサイト〕金現物、6日続落=2週間ぶり安値―米雇用統計控え(2日)
2015年10月2日
【シンガポール・ロイターES=時事】欧州時間2日朝方の金現物相場は6営業日続落、一時は約2週間ぶりの安値を付けた。投資家は、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ時期を判断する手掛かりとなり得る、きょうの米雇用統計に備える態勢だった。 ロイター通信のエコノミスト調査では、9月の米雇用統計の非農業部門就業者数が20万3000人増と、8月の17万3000人増から改善すると予想されている。 強い内容の雇用統計は、年内利上げが可能なほど米景気が力強く回復しているとの見方を支援し、利子を生まない金塊の相場を下落させ得る。 金現物は0649GMT時点で0.4%安の1オンス=1108.70ドル。一時は9月16日以来の安値となる1107.55ドルを付けた。今週を通じては3%近い下落で、週間ベースでは7月24日までの週以来の大幅下落となる。 OCBCのアナリスト、バルナバス・ガン氏は「金相場が年末に1050ドルを付けるというわれわれの予想は、FRBの年内利上げを前提とすればまだ妥当だ」と述べ、景気回復を背景にFRBが年内に0.25%利上げを行うと予想した。 30日発表された9月の米ADP民間雇用統計が強めの内容だったことは、2日の雇用統計が強い数字になるとの見方を支援した。 1日発表された9月の米ISM製造業景況指数は、製造業活動の減速を示したが、金市場に安心感をもたらすことはなかった。トレーダーらは雇用統計を控え、大きな売買に消極的だった。(了)
[時事通信社]
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