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〔インサイト〕金現物、横ばい=米利上げ後ずれ観測で高値維持(15日)

2015年10月15日

   【シンガポール・ロイターES=時事】欧州時間15日朝方の金現物相場は横ばい。中国と米国の経済統計が低調な内容だったことを受け、米国の利上げが年内に実施されないとの観測が流れる中、前日まで4日続伸した相場は3カ月半ぶり高値水準を維持している。  金現物は0639GMT(日本時間午後3時39分)時点で、横ばいの1オンス=1185.10ドル。前日は6月22日以来の高値である1190ドルまで上伸した。  米国の9月の小売売上高は前月比0.1%増と、ほとんど増加せず、卸売物価指数(PPI)の落ち込みはここ8カ月で最大となった。一方、中国国家統計局が発表した9月の消費者物価指数(CPI)上昇率は予想を大幅に下回ったほか、PPIは43カ月続落している。  投資家らは、世界経済が低迷する中で米国経済が停滞しているため、米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げを来年に遅らせる可能性があると考えている。  HSBCのアナリスト、ジェームズ・スティール氏は「一部のファンド・マネジャーは最近、金に対してポジティブなコメントを出しており、われわれは投資家の金に対する姿勢が変わりつつあるのを引き続き実感している」と語った。  一方同氏は、1200ドルが依然強固な上値抵抗線となる可能性があると指摘した。  ドル安も金相場を支援した。(了)

[時事通信社]
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