〔インサイト〕金現物、横ばい=米金融政策会合に注目(27日)
2015年10月27日
【シンガポール・ロイターES=時事】欧州時間27日朝方の金現物相場は、1オンス=1160ドルを上回る水準で、横ばいで推移している。きょうから始まる米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策決定会合を前に、投資家が様子見姿勢を続けた。投資家は米利上げ時期に関する手掛かりを求めて米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を待っている。 金現物相場は1オンスあたり横ばいの1164.31ドル。金は23日に約2週間ぶりの安値の1158.77ドルに下落したが、ドルが最近の上昇分をいくらか失う中、その後は堅調に推移している。 27日のドル相場は下落。26日発表された9月の米新築住宅販売が大幅な落ち込みだったことに加え、FOMCを控えて警戒感がある。 FRBは事実上のゼロ金利を据え置くと広く予想されているが、投資家は年内の利上げに、より懐疑的になっている。年内はあと1回、12月にFOMCが予定されている。 HSBCのアナリスト、ジェームズ・スティール氏は、先週下落した金相場が、弱い米住宅統計とドル安によって下げ止まったと指摘。「FRB内で金融政策に関して意見が分かれているとの見方から投資家の間には不透明感があり、それが金相場を下支えている」と説明した。 FRBの政策立案者らは世界経済成長の減速や、比較的強いドルが、米経済成長を阻害すると懸念しているが、利上げ時期についてはそれぞれまちまちな内容のメッセージを発している。世界経済成長への懸念から市場は予想利上げ時期を来年に先送りしているが、12月利上げを完全には排除していない向きも少数存在する。(了)
[時事通信社]
[時事通信社]
その他のニュース