〔インサイト〕金、上昇も3週間ぶり安値近辺=米年内利上げ観測で(30日)
2015年10月30日
【シンガポール・ロイターES=時事】欧州時間30日朝方の金現物相場は上昇したが、3週間ぶり安値に近い水準にとどまっている。米連邦準備制度理事会(FRB)が年内に利上げするとの見方を背景に、今週は週間ベースでここ2カ月近くの間で最も値下がりする見通し。 相場はさらなる下落が予想されると、アナリストやトレーダーらは語る。迫り来る米利上げは、利子を生まない金の需要に打撃を与える見込みだ。またテクニカル分析上でも金はより弱い状況になっている。 金現物は0648GMT時点で1オンス当たり0.3%高の1148.50ドル。それでも、前日に付けた3週間ぶり安値の1144.20ドルからそれほど離れていない。 金は今週1.3%安で、週間ベースでは9月7~11日の週以来の大幅下落となる。 MKSグループのトレーダー、ジェームズ・ガーディナー氏は「テクニカル分析によれば金はチャート上でかなり不吉だ。次の主要なサポートは1120~1122ドルあたりだ」と語った。 実現すれば約10年ぶりとなる利上げについて、FRBが28日に、次回の政策会合で決まる可能性に直接言及し、市場を驚かせて以来、金相場は圧迫されている。(了)
[時事通信社]
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