〔インサイト〕金現物、9週間ぶり高値から後退=人民元基準値元高設定受け(8日)
2016年1月8日
【シンガポール・ロイターES=時事】欧州時間8日朝方の金現物相場は、一時1オンス=1100ドル超の約9週間ぶり高値を付けたものの、その後値を消す展開となっている。中国が人民元取引の目安となる基準値を9営業日ぶりに元高・ドル安に設定し、アジア株の支援材料となったことが背景にある。 前日に人民元相場が5カ月ぶりの大幅下落を記録した後で、中国人民銀行(中央銀行)は8日の基準値を前日よりも元高に設定した。中国当局が、相場が急激に変動した際に取引を止める「サーキットブレーカー」制度を一時停止したこともあり、この日の中国株は約2%上昇した。 金現物相場は0635GMT時点で0.7%安の1101.71ドル。一時は昨年11月4日以来の高値となる1112ドルを付けた。 INTL・FCストーンのアナリスト、エドワード・メイア氏は「今、金の取引を行う唯一の方法は株式市場、特に中国市場を注視することだ。他のあらゆる市場の下落を主導しているようだからだ」と語った。 金は前日までは上昇基調だったため、今週を通じては4%高と、8月以来の大幅上昇となる見込み。(了)
[時事通信社]
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