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〔インサイト〕金現物、下落=一時3週間ぶり高値(12日)

2016年4月12日

   【シンガポール・ロイターES=時事】欧州時間12日朝方の金現物相場は下落しているが、一時は3週間超ぶりの高値を付けた。米連邦準備制度理事会(FRB)が近いうちに利上げを行わないとの見方から金が買われた。ドルが約8カ月ぶり安値近辺で推移したことも背景にある。ただ相場は利益確定売りに最近の上昇分を縮小した。  イエレンFRB議長が先月、早期利上げ観測の火消しをして以来、ドルは守勢にあり、ドル建ての商品がより安くなっている。低金利は利子を生まない金塊の需要を下支える一方でドル相場を圧迫する。  金現物は12日序盤に3月18日以来の高値となる1オンス=1259.66ドルを付けた。しかし値を消し、0636GMT時点で0.2%安の1255.40ドル。前日の1.4%上昇を受けて利食い売りが出た。  HSBCはメモで「政策の不透明感は金の支援材料だが、われわれが注目する、金塊に最も影響を与える材料は為替市場だ」と指摘した。  ドルは前日に主要通貨バスケットに対して8月以来の安値に下落し、対円で17カ月ぶり安値を付けた後で、12日も守勢なままだ。ドル指数はイエレン議長の最近のハト派的発言以降3%近く下落している。  目先、最近の急伸が金の上昇を抑える可能性がある。MKSグループのトレーダー、ジェーソン・チェリソラ氏は「利食い売りを予想するが1250ドルで下支えられよう」と語った。(了)

[時事通信社]
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