〔インサイト〕金現物、小じっかり=イエレン講演控えドル軟化(26日)
2016年8月26日
欧州時間26日朝の金現物相場は小じっかり。前日に付けた4週間ぶり安値を上回る水準を維持している。イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長講演を控え、ドルが軟化したのが背景。講演は、米政策金利の方向を占う手掛かり材料として注視される見込み。 イエレン議長は、米ワイオミング州ジャクソンホールで開かれている中央銀行関係者会合で、26日1400GMTに講演する予定。FRB当局者らの過去1週間の発言は、利上げの可能性を高める内容だった。 インドの商品取引会社ゲオフィン・コムトレードの調査責任者は「イエレン講演をめぐる不透明感から、相場は過去数日間下落している。利上げに関するいかなるシグナルも金を1280ドルの水準に導くだろう。相場が主要な下値支持線の1280ドルを割り込めば、1200ドルに向かうかもしれない」と語った。 金現物相場は0702GMT時点で、0.2%高の1オンス=1323.91ドル。前日は4週間ぶり安値の1317.46ドルを付けていた。今週を通じては1%余り下落している。 ロイター通信のテクニカルアナリストによると、金は1318ドルの下値支持線を割り込み、次の支持線の1308ドルに向け下押す可能性がある。 HSBCのアナリスト、ジェームズ・スチール氏は「イエレン氏が世界的なリスクの減少と米雇用市場の改善を踏まえ、目先の政策に関し、より強いシグナルを発することが今は適当になったと判断する可能性がある」と述べた。 ドル指数は0.1%安の94.632。(ロイターES時事)
[時事通信社]
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