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〔インサイト〕金現物、3カ月ぶり高値圏=世界政治の不透明感で(9日)

2017年2月9日

    欧州時間9日朝の金現物相場は小幅安となっているが、約3カ月ぶり高値圏を維持している。欧州の選挙による政治的リスクやトランプ米大統領の政策をめぐる懸念が、安全資産としての金の需要を高めた。  金現物相場は0708GMT時点で、0.1%安の1オンス=1240ドル。前日は、昨年11月11日以来の高値となる1244.67ドルを付けた。 OCBCのアナリスト、バルナバス・ガン氏は「金相場は今後数週間、いくらか上向きバイアスのかかったボックス圏の傾向が少し見られるだろう」と予測。「これまでのところリスク要因はそれほど変わっていない。ドナルド・トランプ、欧州の政情が話題だ。これら全ての要因のため、市場ウオッチャーらは今後数カ月間、世界経済がどのように推移するか見極めようと、慎重な姿勢を維持すると予想する」と語った。  ロイター通信のテクニカルアナリスト、ワン・タオ氏は、金現物が1237ドルの上値抵抗線を突破したことで、1249ドルにじり高となる可能性があると述べた。  OANDAのシニア市場アナリスト、ジェフリー・ハレー氏は「地政学的リスクが引き続き金を下支えている」と指摘。「ウクライナの戦闘激化、ギリシャ支援問題、フランス大統領選、米・イラン間の緊張の高まりが重なり、投資家が安全資産へ逃避している。金が特にその流れの恩恵を受けている」と話した。(ロイターES時事)

[時事通信社]
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