〔インサイト〕金現物、横ばい=米指標、FRB当局者発言受け(3日)
2017年4月3日
欧州時間3日朝の金現物相場は、ほぼ変わらず。1~3月期は四半期ベースで1年ぶりの大幅上昇だった。さえない内容の米経済指標や先週末の米連邦準備制度理事会(FRB)当局者のハト派的発言が金相場を支えた。 金現物は0617GMT時点で、0.1%安の1オンス=1246.87ドル。 3月31日に発表された2月の米個人消費支出は、前月からごくわずかな増加にとどまった。一方、2月の個人消費支出(PCE)物価指数が前年同月比で約5年ぶりの高い伸びとなり、年内の追加利上げ観測を支えた。 米セントルイス連銀のブラード総裁は同31日、FRBが保有する債券を減らし始めれば利上げを休止するかもしれないと述べた。 香港の永豊金融集団の調査責任者、マーク・トー氏は「利上げ局面が始まり、それが金を1200ドルから1250ドルの広いレンジ内にとどめる可能性がある。利子を生まない金塊を保有する機会費用が高まるからだ」と指摘。その上で「ただ、政治状況はまだ幾分不透明だ。この二つの力が打ち消し合ってそのレンジ内の値固めを決めるだろう。この状態は持続する可能性が非常に高い」と語った。 ロイター通信のテクニカル・アナリストのワン・タオ氏は、金が3月31日の安値1239.55ドルに再び下げる可能性があると予想した。 トランプ米大統領の政策と欧州の選挙をめぐる不透明感を背景に、金は1~3月期に約8.4%上昇した。(ロイターES時事)
[時事通信社]
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