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〔インサイト〕金続伸、9カ月半ぶり高値=北朝鮮ミサイル発射で(29日)

2017年8月29日

    【ベンガルール(インド)ロイターES=時事】欧州時間29日朝の金現物相場は3営業日 続伸し、昨年11月以来の高値を付けた。北朝鮮の新たなミサイル発射をめぐる地政学的緊 張の高まりから安全資産需要が増加し、ドル相場と株価が圧迫された。  金現物相場は0 627GMT(日本時間午後3時27分)時点で0.6%高の1オンス=1317.47ド ル。一時は昨年11月9日以来の高値となる1322.33ドルを付けた。  金は前営業 日に1.4%上伸。5月半ば以来の大幅上昇だった。  韓国と日本の政府がそれぞれ発表 したところによると、きょう朝方に北朝鮮が発射したミサイルは北海道上空を通過して太平 洋上に落下した。北朝鮮情勢が一気に緊迫化した。  ICBCスタンダードバンク東京支 店長の池水雄一氏は「北朝鮮のミサイルが北海道上空を通過したことが明らかに質への逃避 を促した。円や金など安全資産が買われた」と述べた。  円は対ドルで4カ月ぶりの高値 を付けた。  ロイター通信のテクニカルアナリスト、ワン・タオ氏によると、金は131 2ドルの上値抵抗線を突破したため、1337ドルに上昇する見通し。  池水氏は「13 00ドルの上値抵抗線を突破して以来、市場は本当に変わったと思う」と指摘。「金が12 00ドルに逆戻りするとは思わない。強気材料が増えている」と強調した。  先週トラン プ米大統領の発言で政府機関閉鎖懸念が浮上して以来、トランプ政権をめぐる不透明感も金 相場を支えている。(了))

[時事通信社]
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