〔インサイト〕金現物、横ばい=米中間選挙控え慎重な商い(5日)
2018年11月5日
【ベンガルール(インド)ロイター時事】欧州時間5日朝の金現物相場は、前営業日比ほぼ変わらずで推移している。米議会を共和党と民主党のどちらが支配するかを決める、6日投開票の中間選挙を控え、投資家は慎重姿勢だった。 金現物は0644GMT(日本時間午後3時44分)時点で、1オンス=1232.63ドル。 OANDA(シンガポール)のアジア太平洋取引責任者、スティーブン・イネス氏は「選挙をめぐる不透明感が強まっているため、トレーダーらはリスクを増やしたくない」と指摘した。世論調査によれば、民主党が下院支配を奪還する可能性が高く、一方で上院は共和党支配が続く公算が大きい。 ドル指数は約0.1%安。この日のアジア株は下落。米利上げ加速への懸念や米中貿易戦争をめぐる不透明感で投資家のリスク選好が低下した。 フィリップ・フューチャーズのコモディティーズ・アナリスト、ベンジャミン・ルー氏は「投資家が世界経済の弱体化を懸念する中、米中貿易関税引き上げの可能性を示す報道が、金のサポート水準を定めた」と語った。 トランプ政権に経済面で助言を行うクドロー米国家経済会議(NEC)委員長は2日、米中は貿易面での合意に近くはないとの認識を示した。 ロイター通信のテクニカルアナリスト、ワン・タオ氏は、金現物は1237ドルの上値抵抗線に直面しており、1224ドルの下値支持線まで下落する可能性があると予想した。(了)
[時事通信社]
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