〔インサイト〕金現物、下落=リスク選好意欲強まる(8日)
2019年1月8日
【ベンガルール・ロイター時事】欧州時間8日朝の金現物相場は下落。中国と米国が通商交渉で合意する可能性があるとの見方から、リスク選好意欲が高まった。また、ドルが前日付けた2カ月半ぶり安値から上昇に転じたことが重しとなった。 金現物は0738GMT(日本時間午後4時38分)時点で、0.6%安の1オンス=1281.32ドル。 永豊貴金属(香港)の調査責任者マーク・トー氏は「貿易戦争や利上げをめぐる不透明感が、金相場の重しとなってきた。ただ、米国や中国、米連邦準備制度理事会(FRB)など、関係する当局の多くが協力し、前向きな基調や投資家にとって安定的な環境をつくろうとしている」と分析した。 ムンバイのニルマル・バン・コモディティーズの調査責任者クナル・シャー氏は「貿易戦争により、米国と中国の経済成長が減速するとの見方から、多くの人々は金のロングポジションを築いてきた」と指摘。「(通商交渉で)前向きな結果が得られれば、(金には)幾分か利益確定の売りが出る可能性がある」と述べた。 金相場は昨年8月中旬に1年半超ぶりの安値を付けた後、値動きの激しい株価やドル安を背景に約11%上昇している。(了)
[時事通信社]
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