〔インサイト〕金現物、一時8カ月ぶり高値=米中貿易摩擦めぐる不透明感(30日)
2019年1月30日
欧州時間30日朝の金現物相場は小幅上昇し、一時、2018年5月以来、約8カ月ぶりの高値を付けた。米中貿易関係をめぐる不透明感や、米連邦準備制度理事会(FRB)が政策金利を据え置くとの見方が背景。 金現物は0712GMT(日本時間午後4時12分)時点で、0.2%高の1オンス=1313.96ドル。一時は、18年5月14日以来の高値となる1315.49ドルまで上昇した。 INTL・FCストーンのアナリスト、エドワード・メイア氏は「短期的に金相場は上昇する。FRB(の政策運営)がハト派的になり、ドル相場は下がり、金はやや押し上げられるだろう」と予想。米中貿易協議が合意に達していないことも、金相場を支えると指摘した。 30日に公表される米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を控え、投資家らは模様眺めの姿勢だった。世界貿易の停滞や米景気が減速する兆候、企業、消費者の心理悪化を踏まえ、FRB当局者らはハト派的な姿勢を強めるとみられている。 投資家の間では、対イラン制裁に違反したとして中国通信機器大手・華為技術(ファーウェイ)副会長が起訴されたことが、米中貿易協議を複雑にすると懸念する声も聞かれた。 メイア氏は「金相場はチャート上では良好に見える。一部市場で実需が改善しているようで、上場投信(ETF)の買いも増えてきた。恐らく上昇するだろう」と観測している。(ロイター時事)
[時事通信社]
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