〔NY金〕3日続落、1876.60ドル=3週間ぶり安値(3日)
2023年2月3日
【ニューヨーク時事】週末3日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、予想を上回る米雇用統計の発表を受けて米利上げ局面の長期化懸念が再燃し、3日続落した。4月物の清算値(終値に相当)は、前日比54.20ドル(2.81%)安の1オンス=1876.60ドルと、中心限月の清算値ベースで1月上旬以来約3週間ぶりの安値となった。週間では52.80ドル(2.74%)の下落。
米労働省が朝方発表した1月の米雇用統計は、失業率が約53年ぶりの低水準である3.4%に改善。非農業部門の就業者数は前月比51万7000人増と、市場予想(18万5000人増=ロイター通信調べ)を大きく上回った。労働市場の堅調さを裏付ける指標結果を受け、米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げ局面が長期化するとの警戒感が再燃。パウエルFRB議長が「ディスインフレ(インフレ低下)」に言及したことで浮上していた市場の早期利上げ停止観測に冷や水を浴びせた。これをきっかけに、金の保有に伴う機会費用の損失への懸念が台頭。相場は下げ足を速め、1870ドル台で下値を探る展開となった。
米長期金利の大幅上昇を眺めて、ドル指数が上伸したことでドル建てで取引される商品の割高感も意識され、軟調地合いにつながった。安値圏での買い戻し意欲は乏しかった。(了)
[時事通信社]
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