〔NY金〕続伸、2038.20ドル(4日)
2023年4月4日
【ニューヨーク時事】4日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、米長期金利の低下やドル安を背景に買いが膨らみ、続伸した。中心限月6月物の清算値(終値に相当)は前日比37.80ドル(1.89%)高の1オンス=2038.20ドル。これは中心限月の清算値ベースで昨年3月上旬以来、約1年1カ月ぶりの高値水準。
米労働省が午前に発表した2月の雇用動態調査(JOLTS)では、非農業部門の求人数が前月比63万2000件減の993万1000件と、2カ月連続減少した。2月の製造業受注は前月比0.7%減(市場予想0.5%減=ロイター通信調べ)となり、2カ月連続のマイナス。低調な統計結果を受けて、米労働市場や製造業の需給逼迫(ひっぱく)懸念が緩和。米連邦準備制度理事会(FRB)による利上げが終わりに近づいたとの見方から、米長期金利が統計発表後に低下に転じると、利子を生まない資産である金の買いが加速。ドル安・ユーロ高基調もドルと逆相関にある金の追い風となり、相場は一時2040ドル台まで上昇した。
サウジアラビアなど石油輸出国機構(OPEC)加盟国を中心とした追加減産方針表明を受けた原油高も引き続き、インフレヘッジの金需要を促しているもよう。市場関係者の間では、「テクニカル面から見れば、相場は強地合いが続く可能性が高く、仮に2050ドルを抜ければ、すぐに史上最高値を付ける公算が大きい」と、上値追いを予想する声も聞かれた。(了)
[時事通信社]
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