〔NY金〕続伸、1995.50ドル=一時2000ドル台回復(1日)
2023年6月1日
【ニューヨーク時事】1日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、一部の低調な米経済指標を眺めて利上げ見送り観測が強まる中、続伸した。中心限月8月物の清算値(終値に相当)は前日比13.40ドル(0.68%)高の1オンス=1995.50ドル。
米連邦準備制度理事会(FRB)のジェファーソン理事とフィラデルフィア連銀のハーカー総裁が前日、6月中旬の連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ見送りを支持する発言を行ったことを受け、米長期金利はオーバーナイトで一段と低下。これを眺め、外国為替市場ではドルが主要通貨に対して下落し、ドル建てで取引される金の割高感が後退した。
一方、ADPが朝方発表した5月の全米雇用報告では、非農業部門の民間就業者数が前月比27万8000人増加。市場予想(ロイター通信調べ)の17万人増を大きく上回ったため、金は一時利食い売りに押された。しかし、米労働省が取りまとめた週間新規失業保険申請件数は2週連続で悪化したほか、米サプライ管理協会(ISM)が発表した5月の製造業購買担当者景況指数(PMI)も弱めの内容となり、金相場は再びプラス圏に浮上。また、債務上限法案の上院審議を前に安全資産としての側面からも選好され、昼ごろには約2週間ぶりに2000ドルの大台を回復する場面もあった。(了)
[時事通信社]
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