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〔NY金〕小幅続落、1944.90ドル(21日)

2023年6月21日

 【ニューヨーク時事】21日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、米追加利上げへの懸念がくすぶり、小幅続落した。中心限月8月物の清算値(終値に相当)は、前日比2.80ドル(0.14%)安の1オンス=1944.90ドル。  米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長はこの日、2日間にわたる半期金融政策報告に関する議会証言を開始。朝方、下院での証言開始前に配布された冒頭声明で、同氏は根強いインフレ圧力に対応するため、連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーのほぼ全員が「年末までさらにいくらかの利上げが適切と予想している」と説明した。これをきっかけに米金利が上昇し、外国為替市場ではドルが強含みに推移。利子を生まず、ドル建てで取引される金は売られ、相場は一時1929.30ドルの安値を付けた。  しかし、パウエル氏は証言後の質疑応答で、急ピッチで進めた利上げの効果や融資基準の厳格化による景気への影響を見極めるため、利上げペースを緩やかにする意向を表明。労働市場の過熱感が和らぎつつあるほか、住居費インフレも今後鈍化するとの見通しを示した。これを受け、米金利先高観がやや後退し、ドルが軟調に転じる中、金は下げ幅を幾分縮小したが、買い戻しの勢いは限定的だった。(了)

[時事通信社]
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