〔NY金〕小反発、1967.10ドル(1日)
2023年9月1日
【ニューヨーク時事】1日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、米賃金上昇率の鈍化を背景に長期金利が一時低下したことを受け小反発した。中心限月12月物の清算値は前日比1.20ドル(0.06%)高の1オンス=1967.10ドル。
米労働省が1日発表した8月の雇用統計によると、景気動向を敏感に反映する非農業部門の就業者数は前月から18万7000人増加と、市場予想(ロイター調べ)の17万人増を上回った。ただ、失業率は3.8%と前月から悪化した上、インフレに影響する平均時給が前年同月比4.3%上昇と伸びが前月から小幅鈍化したため、市場では米連邦準備制度理事会(FRB)による追加利上げ観測が後退。米長期金利は一時低下した。
金利を生まない資産である金の買い材料と受け止められ、雇用統計の発表直後は1980.50ドル付近まで上昇した。
しかし、その後米サプライ管理協会(ISM)が発表した8月の製造業購買担当者景況指数(PMI)が47.6に上昇と、市場予想(ロイター調べ)を上回ったため、米長期金利は上昇に転じた。外国為替市場でも対ユーロでドル買いが優勢となり、ドル建てで取引される金の投資妙味が薄れ、上値を削る展開となった。(了)
[時事通信社]
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