〔NY金〕7日続落、1841.50ドル=7カ月ぶり安値(3日)
2023年10月3日
【ニューヨーク時事】3日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、米追加利上げ観測を後押しする堅調な雇用関連指標が発表され、金利とドル指数が上昇基調を維持する中、7営業日続落した。中心限月12月物の清算値(終値に相当)は、前日比5.70ドル(0.31%)安の1オンス=1841.50ドル。これは3月9日以来、約7カ月ぶりの安値水準。
米連邦準備制度理事会(FRB)高官らからタカ派的な発言が相次いだことを受け、米金利はこの日も上昇。長期金利の指標である10年物国債利回りは4.8%に迫っており、利子を生まない金の手じまい売りに拍車がかかった。
こうした中、米労働省が午前に発表した8月の雇用動態調査(JOLTS)によると、非農業部門の求人数は961万件と、前月から69万件増加。市場予想(880万件=ロイター通信調べ)に反し、4カ月ぶりにプラスに転じた。市場からは「求人数はパンデミック前の水準を依然として大きく上回っており、連邦公開市場委員会(FOMC)に年内再利上げの余地を残すことになりそうだ」(米エコノミスト)との声が聞かれた。
JOLTSの発表後、外為市場ではドルが対円で一時急落。日本の通貨当局の為替介入の可能性を指摘する向きも一部にあった。これを受け、金相場はわずかにプラス圏に浮上する場面があったものの、買い戻しの勢いは乏しかった。(了)
[時事通信社]
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