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〔NY金〕最高値更新、2089.70ドル=長期金利低下で(1日)

2023年12月1日

 【ニューヨーク時事】週末1日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、早期の米利下げ観測を背景とした長期金利の低下で買いが膨らみ、反発した。中心限月2月物の清算値(終値に相当)は前日比32.50ドル(1.58%)高の1オンス=2089.70ドルと、中心限月の清算値ベースで史上最高値を更新した。  パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は1日、南部ジョージア州アトランタで講演し、利上げの可能性を選択肢に残しながらも、「引き締めが行き過ぎるリスクと不十分にとどまるリスクは一層均衡している中、慎重に進める」と改めて表明。市場では、事前に警戒していたほど、利上げ継続に積極的な「タカ派」的ではないと受け止められた。発言に先立ち、米サプライ管理協会(ISM)が朝方に発表した11月の製造業購買担当者景況指数(PMI)は市場予想を下回った。これを受けて、早期の米利下げの可能性が改めて意識されたことから、米長期金利が急低下。金利を生まない資産である金の投資妙味が高まり、相場は午前からほぼ一本調子で上昇した。  米商品先物取引仲介業者ウォルシュ・トレーディングのバイス・プレジデント、ショーン・ラスク氏は、今後の金相場について「きょう史上最高値を付けた後、米連邦公開市場委員会(FOMC)や米雇用統計を前にいったん利益確定の売りが出るだろう。ただ、米中の景気先行き不安や中東情勢の緊迫化などを背景に上昇余地がある。2096セントを超えれば、2190ドルの水準付近まで上昇する可能性があると予想している」と述べた。(了)

[時事通信社]
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