〔NY金〕反落、2042.20ドル(4日)
2023年12月4日
【ニューヨーク時事】週明け4日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、前週末に史上最高値を更新した後を受けて利益確定の売りが膨らみ、反落した。中心限月2月物の清算値(終値に相当)は前週末比47.50ドル(2.27%)安の1オンス=2042.20ドル。
この日は、早期利下げ期待による買い過熱感が一服し、持ち高調整や利益確定の売りが先行した。米長期金利が再び上昇に転じ、外国為替市場でドル高・ユーロ安基調が強まると、ドル建てで取引される商品の割高感が強まり、金の売りが加速。相場は一気に30ドル程、レンジを切り下げる場面もあった。
ただ、売り一巡後は落ち着いた値動きとなった。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は前週末1日の講演で、追加利上げの可能性を残していることを明示し、市場で急速に広まる早期利下げ期待をけん制。一方、市場はパウエル氏の発言は想定ほどタカ派寄りではなく、利上げ局面が終了に近づいたと受け止め、FRBは早ければ来年3月にも政策金利の引き下げに踏み切るとの観測が台頭している。
市場関係者の間では、利下げ観測が行き過ぎと判明すれば目先は2000ドルを割り込む可能性もあるものの、その場合には押し目買いが入り、強地合いが継続するとの声が聞かれた。
[時事通信社]
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