〔NY金〕続伸、2071.10ドル=1カ月ぶり高値(1日)
2024年2月1日
【ニューヨーク時事】1日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、米長期金利の低下や対ユーロでのドル下落を背景に、続伸した。中心限月4月物の清算値(終値に相当)は前日比3.70ドル(0.18%)高の1オンス=2071.10ドルと、中心限月の清算値ベースで1月上旬以来約1カ月ぶりの高値となった。
米労働省が朝方発表した新規の失業保険申請は、27日までの1週間で前週比9000件増の22万4000件となり、2週連続の悪化となった。市場予想(ロイター通信調べ)の21万2000件も上回った。労働市場の需給緩和を示唆する内容を受け、米長期金利が低下。金利を生まない資産である金は買いが優勢となった。対ユーロでのドル安もドル建てで取引される商品の割安感につながり、相場を支援した。
一方、イスラエルとイスラム組織ハマスが戦闘を繰り広げているパレスチナ自治区ガザを巡り、米国、イスラエル、エジプト、カタールの4者協議で一致した戦闘休止案について、ハマスは1月31日、受け入れの可否に関し本格的な検討に入ったと報じられた。ただ中東情勢の先行きは依然として不透明感がくすぶっており、安全資産としての金需要が相場の支援材料になったとの声も聞かれた。加えて、米地銀ニューヨーク・コミュニティー・バンコープの株価が31日、低調な決算を背景に大幅下落したこともリスク回避の金買いを誘ったとの見方もあった。
一方、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が前日の連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見で3月の利下げ観測をけん制する中、市場はFRBの金融政策の方向性を占う上で重要な材料として、翌2日に発表の1月の米雇用統計に注目している。
[時事通信社]
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