〔NY金〕続落、2042.90ドル(5日)
2024年2月5日
【ニューヨーク時事】週明け5日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、早期の米利下げ観測が一段と後退する中、続落した。中心限月4月物の清算値(終値に相当)は前週末比10.80ドル(0.53%)安の1オンス=2042.90ドル。
前週末2日に発表された1月の米雇用統計は、非農業部門の就業者数と平均時給の前月比の伸びがほぼ市場予想の2倍となり、旺盛な労働需要を裏付ける内容。また、5日朝発表の指標も、S&Pグローバルとサプライ管理協会(ISM)がそれぞれ集計した1月の米サービス業購買担当者景況指数(PMI)が前月から上昇し、経済の好調さが確認された。
これらが早期の米利下げに対する見方を弱め、米長期金利とドル指数が大幅に上昇。利回りを生まず、ドル建てで取引される金の投資妙味は薄れ、終日売りが優勢だった。
加えて、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は4日放送のテレビのインタビューで、政策金利の引き下げを決める前に、インフレの持続的な鈍化に関して「さらに幾分確信が欲しい」と発言。また、ミネアポリス連邦準備銀行のカシュカリ総裁も5日公表のエッセーで、FRBの金融政策スタンスは「想定されているほどは引き締め的になっていないかもしれない」との見方を示した。市場が織り込む3月または5月の利下げの確率は一段と低下している。(了)
[時事通信社]
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