〔NY石油〕WTI5日続伸、71.99ドル(5日)
2024年11月5日
【ニューヨーク時事】5日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、ドル軟化に伴う割安感や熱帯低気圧の接近を警戒した買いが入り、5営業日続伸した。米国産標準油種WTIの中心限月12月物の清算値(終値に相当)は、前日比0.52ドル(0.73%)高の1バレル=71.99ドル。1月物は0.53ドル高の71.56ドルだった。
この日投票が始まった米大統領選の行方に注目が集まる中、朝方はドル安基調を眺めて原油買いが先行。各種世論調査や賭けサイトによると、最終段階でも民主党候補のハリス副大統領、共和党候補のトランプ前大統領の支持率は極めて拮抗(きっこう)している。トランプ氏が返り咲けば、輸入品への一律関税や化石燃料の利用拡大など、通商やエネルギー政策面で大きな転換期を迎えるとの見方もくすぶり、先行き不透明感を背景にひとまず前日までの堅調地合いが継続した。
しかし、相場は72ドル台後半まで上昇した後、一転してマイナス圏に沈むなど荒い値動き。近くハリケーンへの発達が見込まれる熱帯低気圧「ラファエル」の上陸に備え、エネルギー企業が米メキシコ湾岸に集積する石油・天然ガスのプラットホームから従業員を避難させ始めており、生産減少懸念が浮上した。このほか、週内には米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策決定や、中国全国人民代表大会(全人代)常務委員会など、エネルギー需要に影響するイベントが続くことから、総じて神経質な商いとなった。
▽ガソリン=続伸。中心限月12月物の清算値は2.54セント高の1ガロン=204.46セント。
▽ヒーティングオイル=続伸。12月物の清算値は2.01セント高の1ガロン=230.42セント。
[時事通信社]
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