〔NY金〕大幅反発、3399.80ドル=10日ぶり高値水準(1日)
2025年8月1日
【ニューヨーク時事】週末1日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、低調な米雇用統計を背景に連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ観測が広がる中、大幅反発した。中心限月12月物の清算値(終値に相当)は前日比51.20ドル(1.53%)高の1オンス=3399.80ドル。これは中心限月の清算値ベースで7月22日以来、10日ぶりの高値水準となった。
米労働省が朝方発表した7月の雇用統計によると、景気動向を敏感に反映する非農業部門の就業者数は前月比7万3000人増と、市場予想(11万増=ロイター通信調べ)を大きく下回った。過去2カ月の就業者数の増加幅は、計25万8000人分と、大幅に下方修正された。失業率は4.2%(前月4.1%)と、市場予想と一致。労働市場の急激な悪化が鮮明になり、米景気不安が台頭した。FRBによる年内利下げ再開が意識され、米長期金利は急低下。利子の付かない資産である金の投資妙味が強まる中、相場は早い段階で、一時3400ドルの大台に乗せた。
外国為替市場ではドル安・ユーロ高が進行。ドル建てで取引される金の割安感も金の買いを後押しした。
一方、トランプ米大統領は前日、69の貿易相手国・地域からの輸入品に10~41%の相互関税を課す大統領令に署名した。世界の通商を巡る懸念が改めて広がっていることも、安全資産としての金の支援要因になっているもようだ。
[時事通信社]
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