〔NY石油〕WTI反発、65.59ドル(2日)
2025年9月2日
【ニューヨーク時事】連休明け2日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、米国がイラン産原油の供給網を対象にした制裁を科したことを受け、反発した。米国産標準油種WTIの中心限月10月物の清算値(終値に相当)は、前営業日(8月29日)比1.58ドル(2.47%)高の1バレル=65.59ドル。11月物は1.62ドル高の65.08ドル。
米財務省は2日、イラン産原油をイラク産に偽装して輸送していたとして、イラクとセントクリストファー・ネービスの二重国籍を持つ実業家が主導する海運会社と船舶のネットワークを制裁対象に指定した。米政権は核協議が停滞する中、イランへの圧力を強めている。これを受け、米国によるイラン産原油取引に対する取り締まりが供給懸念を高め、買いが先行した。
一方、石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟の産油国で構成する「OPECプラス」の有志8カ国は7日、10月の生産方針を決定する会合を予定している。有志8カ国は今回、自主減産を緩めないとの見方が原油相場を支えた。
また、サウジアラビア国営石油会社サウジアラムコとイラク石油販売公社(SIMO)が、インドの民間製油会社ナヤラ・エナジーへの原油販売を停止したことが明らかになった。欧州連合(EU)が7月、ロシアの支援するナヤラに制裁を科したことが背景とされる。
▽ガソリン=上伸。中心限月10月物の清算値は7.39セント高の1ガロン=204.28セント。
▽ヒーティングオイル=上伸。10月物の清算値は10.46セント高の1ガロン=237.44セント。
[時事通信社]
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