〔NY石油〕WTI反落、63.97ドル(3日)
2025年9月3日
【ニューヨーク時事】3日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、有力産油国が追加増産を検討しているとの報を受け、反落した。米国産標準油種WTIの中心限月10月物の清算値(終値に相当)は、前日比1.62ドル(2.47%)安の1バレル=63.97ドル。11月物は1.51ドル安の63.57ドル。
ロイター通信は3日、関係筋の話として、石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟の産油国で構成する「OPECプラス」の有志8カ国が7日に開催する会合で、今後の生産方針を巡り、さらなる増産を検討する見通しだと報じた。さらなる増産が行われれば、予定よりも1年以上前倒しで、日量165万バレル(世界需要の1.6%相当)の減産を縮小することになる。この報を受け、需給の緩みを意識した売りが優勢となった。
米労働省が3日発表した7月の雇用動態調査(JOLTS)によると、非農業部門の求人数は、前月比17万6000件減の718万1000件と、市場予想(ロイター通信調べ)の737万8000件を下回った。市場では、労働市場の減速が意識され、石油需要の先行き不透明感につながり、相場を圧迫した。
市場の次の注目材料は、米石油協会(API)が3日夕、米エネルギー情報局(EIA)が4日にそれぞれ公表する在庫週報。市場予想(ロイター通信暫定版調査)では、原油在庫は前週比340万バレル減、ガソリン在庫は100万バレル減、ディスティレート(留出油)は30万バレル減と見込まれている。
▽ガソリン=反落。中心限月10月物の清算値は3.08セント安の1ガロン=201.20セント。
▽ヒーティングオイル=反落。10月物の清算値は1.35セント安の1ガロン=236.09セント。
[時事通信社]
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